土用の丑とかでよく聞く土用。
土用の期間は、立春、立夏、立秋、立冬の前の約18日間を指すので、実は年4回あります。
今日は東洋医学から見た土用の期間の過ごし方をお伝えします。
五行(ごぎょう)という考え方
東洋医学の考え方の1つですが、物事を木、火、土、金、水の5つの要素に分けて、それぞれがどんなバランスでいるかをみたりします。
例えば、季節(春、夏、秋、冬、土用)だったり、身体の中の臓器(肝、心、脾、肺、腎)(厳密には臓器ではないですが…)だったり。
色や感情や方角などなどいろんなものを木グループ、火グループ、土グループ、金グループ、水グループの5つに分けて考えます。
その5つがお互い影響し合って常に変化してながらバランスをとっているようなそんなイメージ。
土用は五行でみると その1
土用を担当している臓は脾
脾は消化機能に関係しているといわれています。
また、土用と同じグループにある方角は中央。
私たちの身体の真ん中は胃腸。
やっぱり消化に関係するわけです。
簡単に言うと、土用の期間は消化機能に負担がかかりやすい期間ということになります。
消化機能に負担がかかると身体はどうなるか?
東洋医学の中で『脾は燥を好み湿を嫌う』と言われています。
これは、飲みすぎたりして身体の中に余分な水分がたまると消化機能に影響しますよーということ。
そうなると…
下痢や便秘、胃もたれ、食欲不振のようなわかりやすい消化機能の不調だけでなく、しっかり食べ物から栄養を吸収できないわけなので、なんかだるい、やる気が出ない、疲れやすい、ふらつき、冷え…こんな症状も出やすくなると言われています。
土用を五行で見てみると その2
土用や脾(消化機能)と同じグループにある感情は思。
これは思い悩むの思です。
脾=消化機能が弱ってくると心の変化としては、小さな事でクヨクヨしたり、いつもなら何とも思わない事でも悩みやすくなったりすると言われています。
土用期間のセルフケアはどうすればいいのか
ここから土用期間の過ごし方。
東洋医学的な養生法になります。
①食べ物からケア
土用と同じグループにある味は甘みになります。
この甘みが負担がかかりがちな脾を助けてくれると考えます。
じゃあ甘いものを好きなだけ摂っていい時期なの?
答えはNO
それでなくてもこの時期は、甘みが爆発的に欲しくなりやすかったりもする時期。
東洋医学は何事もバランスが大切なので、欲するだけそのまま甘いものを取り続けると逆に脾に負担がかかるとも考えます。
そして、自然を大切にする東洋医学。
同じ甘みでも砂糖のような甘みではなくて、じゃがいもやサツマイモのような芋類の甘み、米の甘み、かぼちゃやトウモロコシのような野菜の甘み、果物の甘み。
そういう作物が持つ自然な穏やかな甘みを取り入れるのが◎
食卓に一品これらの食材を取り入れて脾を労ってみるといいかもしれません。
どうしてもおやつタイムが欲しいという方はドライフルーツに変えるといいですね。
②ツボからケア
消化機能に負担がかかりやすい土用期間にオススメなツボ。
まずは足のスネの外側のライン。
胃経(いけい)と言われる胃の機能を整えるツボがたくさんあるラインです。
足首からひざ下にかけてスネの外側ラインを何箇所か親指でゆっくりじんわり押していくといいと思います。
そして中脘(ちゅうかん)というツボ。
おへそとみぞおちのちょうど真ん中あたり。
食欲不振や胃もたれ、胃痛のような胃の不調によく使われるツボです。
お灸をするのもオススメですよ。
③過ごし方からケア
土用期間はちょうどそれぞれの季節と季節の間の移り変わりの期間なります。
季節と季節の調整期間のようなイメージ。
なので、私たちも調整してみるといい期間。
調整というとなんか難しい感じだけど、見直し期間のような感じです。
例えば…
冷えたもの食べすぎてないかな?食事の時間は乱れてないかな?みたいな食生活の見直し。
最近ダラダラしすぎてないかな?言葉がキツくなってないかな?みたいな行動の見直し。
ネガティブになりすぎてないかな?張り切りすぎてないかな?みたいな感情の見直し。
日々の中で何か偏りが出てきても、それが毎日になるとよく分からなくなります。
その偏りが良い悪いは置いておいて、今私ってどんな状況かな?と少し客観的に観ることも大切だと思います。
土用の期間を利用して、ふと自分を少し離れたところから観てみてください。
普段気付かない何かに気付けるかもしれません。
最後に
2020年の土用の期間をお知らせしておきます。
冬の土用 1/18〜2/3
春の土用 4/16〜5/4
夏の土用 7/19〜8/6
秋の土用 10/20〜11/6
土用期間も気づいたときだけでもいつもより少しだけケアをして、次来る季節をより快適に過ごせますように。
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